弁護士法人 大阪パブリック法律事務所
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強盗傷人事件で示談が成立し,不起訴となった事案

強盗傷人事件は,最高刑で無期懲役まである重大犯罪とされており(刑法第240条前段),仮に起訴された場合には裁判員裁判対象事件となります。

今回は,強盗傷人事件で,被害者との示談が成立し,不起訴となった事案についてご紹介します。

事案は,女性2人が知人の女性に対し暴力を振るい,携帯電話と1万円を奪った,というものです。被害者は,顔面打撲,鼻骨骨折などの重傷を負っており,強盗傷人事件となっていました。

当事務所では,このような裁判員裁判対象事件のご依頼があった場合には,複数の弁護体制を組んで機動的な弁護活動を行うこととしています。本件でも早速,弁護士2人体制で弁護活動を行うことになりました。

まず,本件でもっとも重要な弁護活動は,被害者との示談交渉でした。

本件のように被疑者が身体拘束を受けている事案では,弁護士が被疑者の代わりに被害者と直接会って,話をすることになります。ここで弁護士に求められる重要な役割は,被害者に対し,被疑者本人の謝罪・反省の気持ちを誠実に伝えることです。本件は,事案としては重大事件ではありましたが,被疑者が書いた謝罪文を被害者に読んで頂き,治療費等の被害弁償金をお支払いすることで,最終的には示談に応じて頂くことができました。

他方で,検察官に対しては,①携帯電話については不法領得の意思(所有者から携帯電話を奪って,その携帯電話を利用・処分する意思)がないこと,②本件は,強盗傷人ではなく,傷害と恐喝の限度にとどまることなどを訴えました。

こうした弁護活動を経て,本件の処分は,傷害罪と1万円の恐喝罪が成立するにとどまるものと判断され,示談が成立していることを重視して,最終的に不起訴となりました。

本件のように,裁判員裁判対象事件となる重大な事件であっても,捜査段階で適切な弁護活動を行えば不起訴となるケースはあります。ただ,捜査段階は時間との闘いです。家族や知人が突然,重大事件で逮捕されてしまった場合は,まずは当事務所にご相談ください。

(岸祐司弁護士担当事案)